洗面台の怪?!

家電故障よりも目立たず、予測できない部分でやってくる。今回は屋内の水回りの話である。

家の老朽化は屋根や外壁だけではない。水回りも例外ではないのだが、その時の私はすっかり失念していた。

数年前のある日、洗面台の下にある棚にの中身が移動する不可解な事件が起きた。1回2回ではなく、頻繁に詰め替えパックなどが置いた位置よりも奥に移動しているのだ。

最初は地震を疑ったが、買ってきてしまった物が3日もしないうちに移動している。しかも、その間に地震は起きていない。次にネズミを疑ったが、ネズミの出入りする穴は無かった。

そんなこんなで、1年が経った。

洗面台でのシャンプーはあまり使わないのだが、思い付きで魔が差した。シャワーヘッドに手をかけた時に、シャワーヘッドを支えている軸がポロリと外れたのだ。

「なぬ?!」

洗面台の構造など知らない私は、経年劣化でポロリといったのかと思っていた。そのため、出先で瞬間接着剤でも買って取り付けようと考えた。そうこう考えては買い忘れを繰り返し、数か月が経ってしまった。

日々、不便さを感じながらも水がかからないようにしながら使っていたが、いざ接着剤を買って外れた軸の部分を持ち上げると・・・

「ネジ式?」

かなりベタな落ちだが、悔しいことにネジ式で洗面器下のボルトとなる輪っかが外れただけだったようだ。主人に棚の下に潜って留めてもらった後、軸がしっかり留まったことを確認してホッとした。もっと早く気がつけば良かったと反省した。

しかし、事態はそこで終わらなかった。

主人が潜るため、棚の中の全てを外に出して空になった中を見て驚く。

棚床の一部が歪んで窪んでいるのだ。主人の重みで沈んだのかと思ったが、触ってみると湿っている。そこで、今までの物が動く現象は、この蟻地獄のようなすり鉢状になった床のせいだったのだ・・・と答えが出た。

そこまで考えて、不自然な時間軸に眉をひそめる。外れた軸の穴から水が入ってしまったのかと思ったが、物がずれていく現象はその前からあった。ということは?

「水漏れだ・・・」

その言葉に主人が急いで確認してくれたが、シャワーヘッドへ繋がる蛇腹状の金属ホースから水が滴っている。しかも、その金属ホースがたゆんでいる部分が入るポケットがあるのだが、そのポケット自体が変な位置に固定されてホースが入らない状態になっている。

本来はシャワーヘッドの取り付け口から、髪を洗っている時に水が入っても大丈夫なようにポケットが設置されているらしいのだが、今回はホースからの水漏れだったので床にダイレクトに滴っている。

そこからが大変だった。洗面台のシャワーヘッドのノズルなどの一式を交換するか、洗面台自体を全交換するか?家族会議が始まった。

そもそも、洗面台に取り付けられているシャワーのノズルと蛇口栓を素人が交換できるのかが疑問だ。答えはホームセンターに行って出た。

タイムリーな冬のボーナス商戦だったため、取り付け工事費など込々で格安のお値段で、三面鏡で収納率が大きい洗面台をゲットできた。やはりプロに頼むのが一番である。

見積もりに来た方も言っていたが、蛇腹状のホースは破損しやすく、点検結果は繋ぎ目から水が伝って落ちているとのこと。

今回は早めに発見できたが、水回りは深刻な状況になりやすいらしい。定期的に蛇腹ホースが格納されている床下を見回っておくことが、損害も少なく出費も少なくできるコツのようだ。

コメントを残す