ペットを飼うことのメリットは何ですか ?
ペットと呼んで『飼う』という言葉が妥当か分からない。私たち人間の歴史は浅く、『ペット』と呼んでいる彼らの地球規模での歴史は長い。そして何らかの意思疎通で彼らなりのルールがあることも確かだ。
例えば、成猫は子猫を攻撃しない。近所で良く見かけるのだが、親猫でもない猫がはぐれた子猫に餌をくれる家を教えたりする。
冬に備えて木の実を啄む鳥も、餌がある場所を仲間に知らせたりする。
犬は、その忠実な性格で飼い主を至上として、家を縄張りと考えて守ろうとする。他にも盲導犬や介助犬、救助犬といった仕事をこなすものもいる。家族喧嘩をした際に仲介に入って留めようとするのも犬ならではの行動だ。
彼らと過ごすと、もっと分かりやすく、飼い主やその家族に寄り添って守り、友愛の情を示してくれる。
ここで振り返ってみると、人間は放射能汚染の話が出た時、コロナでマスクが必要になった時、どんな行動をとっただろうか。我先に水や米や小麦を買い占め、マスクを買い占めていた。市場から物が無くなり、トイレットペーパーやマスクを捜し歩くお年寄りの姿もあった。
ある程度のストックは必要だ。それが悪い事とは思わない。むしろ、病気の方が薬を買えない状態になるくらいなら、ストックして危機を脱して欲しいとも思う。
ただ、一つだけ事実として認識して欲しい。
彼らのような厳しい自然の冬を目前にして食料を分け合う行為は、とても尊い行いだ。種族が生きていくための動物の本能なのかも知れないが、損得勘定抜きで、なんの見返りも要求せず、個ではなく、群れを1つとして考えられる彼らの行動は素晴らしい。
人間も彼らも、同じ守る行為なのに、こうも違いがあるのは何故か。
彼らと一緒に過ごすことで、その片鱗に触れ、人間は命の尊さや友愛に触れる。
逆に彼らのとる行動が我儘にみえたり、4勝手に見えたりする時もあるかもしれない。違う種族と触れ合う機会は、自分の勝手な思い込みを押し付けてはいけない、間違いを共有してはいけない、正しい方向性で生きている彼らと向き合うことを学ぶ情操教育になる。
そして、大人は子供にしっかりと寄り添って、どんな小さな命であっても、尊く、無下に扱ってはならないことをしっかりと教え、命の尊さや、そこからさまざまな事を学ぶサポートをしてあげて欲しい。
ペットを飼うことは、条件が揃えばできること。しかし、そこになんらかのメリットをもたらしたいならば、大人も子供も各方面から、彼らの命と向き合い、上手に共存し学べる環境を作らなければならない。
ストレスは人間だけのものではないのだから。
