彼女がこの家に来て間もない頃、愛猫は興味津々で家の探索をしていた。

半年が過ぎ、かなり家に馴染んで日常を楽しんでいた環境に変化が訪れた。そう、私が家の大改造と称して、和室を洋室に改造し猫の縦の遊び場『タワーとキャットウォーク』を作ったからだ。
開け放たれた和室の引き戸。今までのタワーの奥に大きなタワーの柱ができたので、彼女は日課の見回りコースを変えなくてはならなくなった。それが猫の性だというのだからしょうがない。
高さが違えば見る景色も変わるし、一段目二段目三段目のお休み場と匂いチェックをしながら徐々に進んでいく。和室の雪見障子も初めてだし、和紙の貼られた障子部分も初めてだった。
丹念にチェックと自分の匂いを付けてテリトリーアピールをしている。尻尾はピンと立っているので、ご機嫌なのだろうかとホッとした。
彼女は獣医が驚くほどナイーブな子だと太鼓判を押されている。いくら彼女の遊び場だとはいえ、いきなり広がった空間に馴染むか心配だったのだ。
この部屋の完成後、私たちは掃除機をかけた後にゴロゴロと転がった。キャットタワーの柱にもベタベタと触り、キャットウォークもササクレが無いか確かめながらベタベタと触った。極めつけは、一日着た主人のシャツを部屋にかけて『ここも私たちの場所だから安心していいんだよ』とアピールした。
だからなのか、私たちが付けた匂いを上書きするように体を擦り付けている。獣医さんからアドバイスをもらった私たちは、彼女の寝床には主人のクテクテになったTシャツや、私が使っていたひざ掛けを置くようにしていた。甘えん坊でナイーブ。しかも優しすぎる性格の子だと言われていたので、初めてのことには注意を払っていたための行動だった。
洋室にした部屋の解放から2日が経った夕食時のこと。食卓に並んだご飯を食べようとした時に、愛猫の姿が見当たらないことに気がついた。タワーのある部屋を見ると、最上階の3段目のお休み場に上っていた。
「あんなところにいるよ。香箱座りでもしてんのかな?可愛いよなぁ。」
「え?でも何か、ロックオンしてる?」
愛猫の目線の先には照明器具。愛猫はお尻を高くして前足をうずうずとしているではないか!
「まさか、飛ぶぞ~って飛ばないよな?」
「いけない!!」
集中した彼女は、照明器具の傘の部分を足場と勘違いしてしまっている。私の静止も空しく、愛猫は宙を舞った。和室の照明器具は木組みガラスの部分が乗っかっているだけなので、前足をかけた愛猫の身体は盛大に傾いた足場?に乗ることは無く、落下してしまった。
マジか!
スローモーションのように落ちる愛猫に駆け寄る私たち。見事に受け身をとっていたが、少し放心状態だ。怪我はないかとペタペタ触って痛がらないのを確認していると、我に返った愛猫が不満そうに鳴いている。
「ママが『危ない』『いけない』って言ったらダメってことなんだよ?」
そう言うと手をペロペロ舐めてきた。まさか理解するわけないと思ったが、その時から私の静止で危険なことだと理解し始めた。
本当に理解したのかは分からないが、ウチにあるカーテンは破かれない。唯一、障子だけは注意する前に手をついてしまったので、穴があいてしまったが。それ以降は、自分で理解したのか、障子は手をついてはいけいない穴の開く壁だと思っているようだ。
肝を冷やした一件だったが、彼女がそこから学んだことはとても凄いことだと驚いた。

こんにちは😀
私の記事をたくさん読んで下さってありがとうございます🙇
愛猫のための大改造のプロ級の技の数々が凄くて🔨すっかり感心してしまいました😳
これからもよろしくお願いします😃
いいねいいね: 1人
初めまして😄
コメントありがとうございます😊
そして、私の記事を読んでくださってありがとうございます!
大改造は必死でやったのですが、家が猫仕様になりつつあります。
このブログの愛猫話は、初めて猫を飼い始めたので彼らの生態を少しでも知りたいのと
一緒に過ごす日々の何気ない記録をしたためていこうと考えています😊
ぶんぶんキャッツさんの中で描かれている、猫さんたちのお話が大好きなんです。
いきいきしていて、凄く猫たちの生活感が知ることができるので!
1話からちょこっとずつ読み進めて、ほっこりしています😊
これからも、どうぞよろしくお願いします😊🙇
いいねいいね: 1人