笑いオチになってしまうけど🌻

名前の由来は何ですか ?

過去、名前の由来を聞かれて答えると、同情混じりの視線を受けるか、爆笑されたりするので、いつも話す前の一言を題名にしてみました。

母の親にとって初孫だった私は、父の母が「其方で名付けした方が良い。気にせんで、良い名前期待しちょるよ。」と快く譲ってくれた事に感謝しつつ、祖父母と母でアレコレ名を連ねて画数や音の響きやらを考えていたらしい。

そこへ帰って来た父は「名前を出してきた」と伝えて、一同騒然となったようだ。名前を聞かれて父が答えると、祖母は画数を見て確認し、母に良い画数だと伝えた。

しかし!この時の母は鋭かった!

「その名前、どんな由来なの?」

人生、聞かなきゃ幸せな事はたくさんあると思う。この時がまさにそうだった。

長い

長い

沈黙の後

「初恋の人の名前だ。」

そう言い切った父よ・・・・・

このおバカさん!!!

きっと、タイムスリップできたなら、私はこの時の父をシバキ倒してしただろう。いや、命名前に市役所でシバイてるな・・・。

母はどんなに悲しんだだろう。祖父母は呆気に取られて、後から怒りが沸々したらしい。

教訓:女の子の名前を付ける時には、旦那さんを外出させてはいけない。

無神経すぎる父の行動に、母は父の母に相談した。

「そこまでの大馬鹿もんだったとは・・・。えらい悪いことした。ほんにすまんのう。」

姑が住む市役所から、届け出の出された市役所に電話したらしいが、一回出された名前の届け出は無効化できないらしい。時同じくして、その市役所に行った母も却下されて、私の名前は『父の初恋の人の名』になってしまった。

大変不本意な結果に、母、姑、祖父母と落胆した。


この時の話をされる度に、母には物凄く感謝した。

自分の愛する夫が、子供の名(父の初恋の相手の名)を呼ぶのをずっと隣で見て聞いてきたのだから。たとえ、それが父性からくる慈しみの声掛けであったとしても、事情を知る周囲は耐え難いことだと思う。

だからなのか、弟が生まれる時の名付けに関しては、母が絶対の取り決めをして自分で決めたようだった。

この話は終わりと思いきや、

中学校1年生の夏休みの宿題の『生い立ちの記』で、母から全てを聞いた私は、ありのままを書いた。もちろん、書く前に母には「書いても傷つかない?」と聞いてみたが、母は笑って私がどんな結論をだすのかを楽しみにしているようだった。

私が出した結論。

今まで誰もやれなかった

父に反省をしてもらうために。

宿題を面白可笑しく読んでもらえるような文章で書き、事実だけを伝えていく。

そして、「後で怨恨が残るような子供の名前を付けない様に、役所で命名不可の漢字や名前と同等に名前の由来について、両親の初恋の人の名の禁止をお願いしたい。無益な心の血を流さない為にも。」と締めくくった。

国語の教師は、これを出してよいのかと悩んだらしいが、フィクションでもノンフィクションでも、親に聞いた子供が書き上げている事実をしっかり受け止めて、発表会にOKサインを出してくれた。

結果、表彰されて親戚一同で集まった時に読み上げ、それを聞いた父は落胆した。父のことは大好きだが、それとこれとは別なのだ。

「そんなに、自分の名前が嫌か・・・」

そう聞く父に、

「お父さんも好きだし、名前も好きだよ。でも由来が良くない。市中引き回しの上、打ち首、獄門級だね。」

少し不貞腐れた怒ったような顔をしていたので、「お母さんが弟に『自分の初恋の人の名前』を付けて優しく呼んでたらどう?」と聞いてみた。

「・・・・・💦」

今気がついたのか?!!

親戚たちが痛い目で見ているが、気にしてなんかいられない。謝りそうになる父の口を塞いで、「謝るのは私にじゃないよ。」と伝えた。

父が母に謝ったかどうかは分からないが、この時を境に父は亭主関白をやめた。

これが、悪かったのか良かったのかは、神様だけが知っている。

ただ、母がこのことを父の母に報告すると、「お見事!大岡裁きじゃね!」と言って喜んだらしい。懐が深いというか、なんというか。

女性は強いなと、思い返した今でも思う。

ちなみに、今のWebネームはいろいろ出た名前の中で、近しい読みと水琴窟が好きなのでSUZUと名付けました。


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2件のコメント 追加

  1. saitouwataten のアバター saitouwataten より:

    お父様、なんで言ってしまったのでしょう。きっと嘘をつけない、素直な方だったのか。それともただのお間抜け(失礼しました)だったのか。でも間違いなく私を笑わせてくれました。オチまであってお父様が少し可哀想にも思えます。しかしお母様は素晴らしい、尊敬出来ます。

    いいね: 2人

    1. suzu のアバター suzu より:

      saitouwatatenさん、コメントありがとうございます。

      おそらく父は・・・素直なお間抜けさんと思いたいのですが、8割がた後者でしょう・・・と。しかし、母は私が真実を知る13年もの間、父に腹を立てつつも我慢してたんだなぁと、よく育児放棄もせずに育ててくれたと感謝しています。
      作文を読んでいる間、母は台所の方でそっと見守っていたようです。私が父の口を塞いで一言告げた時に、小さくガッツポーズ作ってましたので、スカッとしたらしいです。
      父の気持ちは、好きだった女性のような人になって欲しいという気持ちで付けたと分かるんですけど、他の由来を考えてつき通すか、もう少し配慮が欲しかったなぁと思ったり。

      読んでくださってありがとうございます!そして、コメントをありがとうございました。

      いいね: 1人

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