それ聞いちゃいます?訳の分からない題名が付けられていますが、助詞を間違えた訳ではありません。盛大に笑える場所でお読みください。
失敗は随分したけど、4年に1回くらいの割合でとんでもない大失敗をしていた若い頃があります。主人に「オリンピックと一緒だ・・・」と呆れられていた気もしますが。
20代の頃の私は、油を使う揚げ物が苦手だった。ビクビクしながらフライパンの蓋を盾に天ぷらを揚げている状態。そんなある日、主人にリクエストを聞いた私が巻き起こした大事件。
「今日は鱚の天ぷらが食べたいかも。」
主人の一言から、会社帰りにスーパーで鱚(きす)を手に入れて意気揚々と家へ帰った。
そこで1つ問題が発生。てんぷら粉を切らしていたので、薄力粉と卵と水で代用しようと考え薄力粉を手に取った瞬間に、『あれ?薄力粉で良かったっけ?』と迷いが生じてしまった。
この時、魔がさしていると気が付けば良かったのだが、頭の中で片栗粉と小麦粉がグルグルと回って、片栗粉を手に取ってしまった。
主婦の方は、この時点でかなりヤバい天ぷらを作ろうとしていることに気づいていらっしゃるかと思が、新婚気分で頭がお花畑の状態だった私は、迷わず片栗粉と卵と水を混ぜた。
そう、混ぜてしまったのである。グルテン発生原因の混ぜ混ぜ行為。
そして、この天ぷら種をつけて鱚を温めた油の中に沈めた。
何これ❓❓❓
沈んだ鱚は、浮上してくると大きく膨らんでフグに変身した!
驚いて、次も試してみるが、鱚を直径にしたボールのようなものが油に浮かんでコロコロと出来上がっていく。奇怪な天ぷらに驚いていると、主人が帰って来た。
「・・・フグの天ぷら?」
4匹の鱚は、手毬の様にコロコロになって尻尾だけがちょびっと生えている。バットに転がる原型が分からない鱚たち。
「一応、鱚の天ぷらだよ?」
疑問形になっているのは、自分でも何を揚げてしまったのか分からなくなったからで。主人は天ぷら種を見つめて「片栗粉使った?」と聞いて来た。料理上手な主人は一発で原因を見抜いたらしい。
残りの6匹を小麦粉を使って正しい天ぷらを作ったが、作ったものはちゃんと食べないと!という事で、食卓に並べる事になった。
問題はここでも起きた!
鱚の天ぷらや煮物が並ぶ中、奇妙な鱚のフリッターが積みあがっている。
「いただきます・・・・・っぐ!!!」
主人がフグ化した鱚の天ぷらを齧ったのだが、そのまま固まっている。箸を置いて、手で鱚を取ろうとしているのだが、歯が食い込んで取れないと言うではないか!
格闘すること、数分・・・・・
ガコッ!
到底、食べ物からする音とは思えない音がして、それは取り皿に戻された。転がる鱚には、主人の歯形がものの見事についている。
「顎が外れるかと思った。歯医者さんの歯形とるヤツ思い出した・・・」
「・・・なんか、ごめん。」
「気にしないでいいよ、割れば鱚は食べれるし。」
ナイフとフォークを出してきて、彫刻師の如く衣を半分に割っていくと、鱚が現れた。中身だけ拾って食べていくと、鱚の形に跡が残っている。
「魚拓だ・・・」
「申し訳ない・・・今度は小麦粉でちゃんと作るよ。」
ずらりと並ぶ魚拓を目の前に、てんぷら粉がない時は薄力粉!と頭の中で繰り返した。

爆笑ネタが豊富ですね!😊
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matazo-さん、コメントありがとうございます。
任せて下さい!人生ほとんど爆笑ネタを地でやってます!🤣
被害者は主人と愛犬なのが・・・申し訳ない😱😅
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また、自分が被害を被ってないところがなおさら面白いですね!
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