なんでも分かり合える友。そんな言葉が当てはまる親友からのお願いが難易度過ぎた。今回もダイナミックな笑い話です。たぶん。
彼女はとても優しくてちょこっと不器用なお嬢様。彼女との出会いは高校3年生で同じクラスになってからの長い付き合いだった。
毎日数千円のお小遣いをお昼代と渡されて、毎回使い切る彼女に『貯蓄』という考え方を教えたのは私だ。何かの折に、彼女のお母様から「我慢をすることを教えてもらってありがとう!」と喜ばれたが、買いたいものの為に貯めるという彼女のスタンスを聞いていた私は、微妙な反応しか返せなかった。それでも、娘の成長は嬉しいのか、お母様は喜んでいた。
そんなこんなで、私が結婚して新天地で主婦生活を初めても、彼女は遊びに来ては家でゴロゴロしているので、主人は『ご飯を食べにくる手のかかる座敷童』程度に思っていた。いつの間にか家に居て、ご飯を一緒に食べているからだ。
入り込んでも、全然違和感のないところが、彼女の良さなのだろうと思っていたので、然程気にも留めなかった。
ところが、そんな彼女からある日SOSの電話が入った。母親が熱を出して寝込んだので、御粥を作りたいから教えて欲しいとのことだった。
私はお米をサッと洗う手順から塩を入れるタイミンや火加減と時間を、事細かく教えた。
後日、回復したお母様に腕を鷲掴みにされて懇願された。娘に正しい御粥の作り方を教えて欲しいと。
そこは、お母様自身が教えるんじゃなくて???
そのツッコミはひっこめた。なぜなら、親友はその手の話で1回やらかしているのだ。
社会人になっても、最寄り駅で会っていた私たち。その時に何気なく聞かれた料理が『炊き込みご飯』だった。ごぼうのささがきやら、干し椎茸の戻し汁やら、難易度が高そうだったので、有名なレトルト大手の『とり釜めしの素』で作れば、お米を洗って裏の説明文の通りに作れば美味しく作れると教えた。
喜んで親友は帰ってから作ったらしいが、電話がかかって来た。彼女のお母様から。
「教えてくれたんですよね?ウチの子・・・説明読んだって言うんですけど・・・」
よくよく聞いてみると、炊きあがったお釜を開けたお母様は絶句されたそうだ。
炊きあがった中に『とり釜めしの素』の具材と出汁の袋がそのまま入っていた。
マジか?!
説明書に書かれていないからって、そのまま入れるのあり?!と呆気に取られたが、ほとんどアワアワしている現場なのであろうお母様に、今回は白米でお食べ下さい。とだけ伝えた。
会社帰りに近くのスーパーに立ち寄り、大手が出している『とり釜めしの素』を手に取った。恐る恐る裏面の説明を見ると、
何という事でしょう!封切りした具材や出汁の袋を入れる絵が載っていない!
箱を持ったまま、その場に崩れた私を遠巻きに見る、見知った店員さん。どうしたの?と心配されて経緯を話したら、メーカーに報告した方が良いと言う。
誤解がない様に言っておくが、大手メーカーが悪いのではない。断じて!
しかし、こういった世にも奇妙な事件は起きているわけで、箱に書かれたお客様相談室の電話番号に連絡するしかなかった。
メーカー側の対応者さんも、現実に起こった出来事を伝えると、驚きの声と笑いを堪えている感があったが、メーカーが悪いのではなく、幼稚園生でも分かるような絵で理解できる図解を所望したいと伝えた。
この件は母に話しても、弟に話しても、主人に話しても、誰に話しても、『ご愁傷様』の一言だった。もちろん、聞いた人間はお腹を抱えて笑っていた。
それから数カ月後のある日。
主人とスーパーで買い物をしていると、レトルト食品の棚が気になった。パッケージがちょこっとデザイン代わりしたのかな?と思って手に取ると、私は一気に固まった。
そこには、封切りした具材や出汁を入れる絵が描かれた図解が!
まさかと思い、他の炊き込みご飯のパッケージも見ると、全部が対応されている!!
「対応早っ!流石大手メーカー!って、クレーム入れたから対応してくれたんじゃないか?」
旦那よ、このパッケージ変えるのに、どれだけの損失を負ったのか。ムンクの叫びの如く、心の叫びが私の脳内でこだました。
メーカーの神対応に心から感謝しつつ、その商品を親友に渡してやるために購入した。
そんな経緯を持つ親友に、御粥を教える事になろうとは。あの一件以来、お母様の中で私は料理担当になっているのだろうか。とてつもなく塩辛い御粥を作ったと言ってくるので、後日ゆっくり教えることになった。
家の台所で、私の説明通りに御粥を作ってもらい、手順を確認していく。
「ちょっと待った!」
御粥の鍋に塩を入れようとした彼女の手を掴む。
「私、説明で塩一つまみって言ったよね?」
どう見ても『一つまみ』の領域ではない量だ。
「うん。摘まんでるよ?」
「お前は四股でも踏む気か!それは一掴み!」
それはそれは、見事なツッコミと共に、訂正させてもらった。
量の表現を理解していなかった親友。ついうっかりでは済まされない。この子は家庭科の時間をどう過ごしてきたのだろうか。謎だ。
頭を抱える私と、「そっか!だから辛くなったんだ」と納得する親友。
そんな私たちにスイカが届けられた。労いのスイカを前に、私が包丁を入れようとすると、親友がやってみたいと言い出した。
大きめなスイカがを切れるのか、不安がよぎって左手の位置、包丁の扱いを教えていく。割と素直に反応するので、ちゃんと切れてホッとした瞬間、私の目の前を包丁がかすった。
「!!包丁振り回すな!」
包丁を右手に持ったまま、額の汗をぬぐう仕草をしたため、私の顔をかすめていったのだ。
マジ鼻かほっぺが無くなるかと思った瞬間だった。
目標とは違うかも知れないけれど、人生で難易度の高い命がけのミッションだったと自覚している。

本当に腹を抱えて笑いました。でも家にいても気を使われずにいれる、なんか本当の親友なんですね。ご友人の特技かもしれませんが。
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saitouwatatenさん、コメントありがとうございます😊
手のかかる座敷童子の親友は、いつの間にかコップやお茶碗に箸を持って来ていたりして、彼女が結婚した後も騒動を巻き起こしてくれるので、かなり面白い親友です🤣
ありがとうございました😊
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無茶苦茶笑わせてもらいました。有難うございます m(_ _)m
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mame58さん、コメントありがとうございます😊
笑って頂けて嬉しいです😊
彼女との話は、爆笑ネタばかりです。
ありがとうございました😊
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無茶苦茶笑わせてもらいました☺️
ありがとう😊ございます😊
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こちらこそ、読んで笑って頂けて嬉しいです😊
彼女との爆笑ネタも、少しずつ出そうと思ってますので!
ありがとうございました😊
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